医療ブログ

診療疾患の概要 1.ロコモティブシンドローム(ロコモ) 運動器症候群
2013年6月25日

ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは

骨、関節、筋肉などの運動器がその機能が衰えると暮らしの中での自立度が低下し、やがて介護が必要になったり、寝たきりになる可能性が高まります。 運動器の障害のために、日常生活動作が不自由になったり、誰もがなりたくない要介護→寝たきりになる危険度が高まる状態を、ロコモティブシンドロームと言います。(内科領域のメタボリックシンドロームに対して)

ロコチェックで思い当たることありますか


①片脚立ちで靴下がはけない。
②家の中でつまづいたり滑ったりする。
③階段を上るのに手すりが必要である。
④横断歩道を青信号で渡り切れない。
⑤15分くらいを続けて歩けない。

※注意
無理に試して、転んだりしないように注意してください。
また、腰や関節の痛み、筋力の衰え、ふらつきといった症状が、最近悪化してきている場合などは、まず医師の診察を受けてください。

上記の一つでも当てはまれば、ロコモである心配があります。
早速、整形外科専門医を受診して下さい。
今日からロコモーショントレーニング(ロコトレ)をはじめましょう!

ロコモーショントレーニング(ロコトレ)

ロコモにはいろいろなレベルがあり、それはどれくらい歩けるかによってわかります。
十分に歩ける人と、よく歩けない人では、ロコトレのやり方も違います。
自分にあった安全な方法で、まず開眼片脚立ちとスクワットを始めましょう。
この2つの運動とともに、その他のロコトレも積極的に行いましょう。

※注意
治療中の病気やケガがあったり、体調に不安があるときは、まず医師に相談してから始めましょう。
無理をせず、自分のペースで行いましょう。また、食事の直後の運動は避けましょう。
なお、痛みを感じた場合は運動を中止し、医師に相談しましょう。

ロコトレ その1 開眼片脚立ち


ロコトレ その2 スクワット


ロコトレ その3 その他のロコトレ


運動器のしくみとロコモ

運動器とは、身体運動に関わる骨、筋肉、関節、神経などの総称です。運動器はそれぞれが連携して働いており、どのひとつが悪くても身体はうまく動きません。また、複数の運動器が同時に障害を受けることもあります。

運動器を全体としてとらえる、それがロコモの考え方です。



ロコモ3大疾患 骨粗しょう症
2013年6月25日

高齢者の肩・手・股関節部の骨折

ロコモ3大疾患の一つです。
高齢者がちょっとした事で転倒したりして、肩・手・股関節部の骨折を起こす原因となる骨粗しょう症について解説いたします。

病態と診断

骨粗しょう症は、主に更年期以降の女性に多い骨の密度が減って骨折しやすくなる病気ですが、男性でも高齢になると発症します。
骨粗しょう症になると、上腕骨外科頸骨折(肩)・橈骨(とうこつ)遠位端骨折(手)・脊椎圧迫骨折(背骨)・大腿骨近位端骨折(股)などの骨折が起こりやすくなります。骨粗しょう症の検査は、背骨や股関節のレントゲン検査でもある程度推測はできますが、原則として骨密度を測定します。検査法は、手のXPを用いるMD法・腰椎のCT検査で行うQ-CT法・踵(かかと)の超音波計測法と、DEXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)を用いて、橈骨・腰椎・大腿骨頸部・全身などを調べる検査があります。

いずれの方法も長所・短所があり、どの検査が一番優れているか断言する事は困難です。同じ検査法で経過を観察することが要点です。

治療

基本的には、全身を使った日常の運動、カルシウムが豊富な食品(小魚・豆腐や納豆などの大豆製品)摂取が大事ですが、薬物治療も大切です。最近では、週に1回服用するだけの薬が主流となりつつありますが、重症の方には毎日皮下注射をする薬剤も発売されました。さらに、月に1回でよい薬や年に1回でよい薬も開発されつつあります。

歯周病などで、食品をしっかりかむ事ができなくなると、骨粗しょう症になりやすいという報告もありますし、抜歯などの歯科治療を行う際には骨粗しょう症の薬を休薬しなければならない場合もありますので、定期的な歯科受信と口腔内ケアを普段から心掛けておく事は大事なことだと思います。

不幸にして骨折を起こしてしまった場合、手術が必要になる事もあります。転ばぬ先の杖で特に閉経後の女性(高齢の男性も)で、運動不足・瘠せ形・偏食・若い時より5センチ以上背が低くなった・背中が丸くなってきたなどの症状が複数ある方は整形外科で一度骨密度を測りましょう。

左図 この様な現象は老化で起こるものだと思われがちですが、骨粗しょう症も大きな原因の一つ。一般に足腰が弱って始まるといわれている老化現象は、骨の密度が低くなる骨粗しょう症が加わると、まずは背中が曲がり、そして腰、足とだんだん痛みを伴いながら進行していきます。状態が重くなると、自分で動けなくなり寝たきりになるケースもあります。



ロコモ3大疾患 腰部脊柱管狭窄症
2013年6月25日

ロコモ3大疾患の一つです。
脊柱管(せきちゅうかん)は背骨や椎間板、関節などで囲まれ、神経が通る管です。狭くなると神経が圧迫され、神経の血流が低下して発症します。長い距離を歩くと、下肢のしびれや痛みが出てきて歩きづらくなります。少し前かがみになったり、腰かけたりすると、しびれや痛みは軽減されます。

この症状を間欠跛行(はこう)といい、下肢閉塞(へいそく)性動脈硬化症でも認められますが、腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症の場合は通常、自転車が楽に使用でき、シルバーカーなどの使用で楽に歩くことができ、区別が可能です。進行すると下肢の力が落ちて、歩けなくなったり、肛門周囲のほてりや尿の出が悪くなったり、逆に漏れたりすることもあります。原因としては、加齢と腰に負担のかかる労働や激しいスポーツなどが考えられます。

予防としては、日常生活の中で正しい姿勢を保持し、適度の運動の継続が必要です。治療としては、運動器リハビリテーション、コルセット、血流改善剤(プロスタグランデイン製剤など)の使用で効果が期待できます。痛みやしびれがとれない場合や日常生活に支障がある場合は、神経ブロック注射なども行うこともあり、更に障害が強い時は手術を行う場合もあります。



ロコモ3大疾患 変形性膝関節症
2013年6月25日

中年以降の膝関節痛

ロコモ3大疾患の一つです。
高齢者人口の増加とともに変形性膝関節症の患者数も増加しており、最近の研究によれば全国で約2400万人の患者さんがいると推定されます。要介護や要支援になる原因として関節疾患は意外に大きなウエートを占めており、変形性膝関節症はその代表格です。

症状と診断

中高年となって、明らかな原因がないにもかかわらず膝の痛みを自覚するようになった場合、まず一番に考えるべき疾患です。初発症状としては、階段の昇降や、じっとして立ち上がったときに痛みを感じることが多いようです。膝がこわばる感じを覚えたり関節の可動域制限を生ずることもあり、診断にはX線検査が必要です。レントゲン上、間接裂隙の狭小化や骨棘の形成がみられます。ときには関節に水がたまっていることがあり、他の疾患との識別のため注射器で水を抜いて色や濁り有無を確認することがあります。軟骨と軟骨との間に半月板というクッションが挟まれているため、軟骨の変性と同時に半月板が傷んでいることが少なくありません。半月板の症状が強いときにはMRIの検査が必要です。

治療

比較的軽度の場合は、正座を避けるなど日常生活上の注意を励行すること、膝周辺の筋力強化やストレッチを行うことでかなりの効果が得られます。痛みの強いときには消炎鎮痛剤の服用や関節内注射を行うことがあります。ヒアルロン酸の関節内注射は単なる対症療法ではなく、軟骨細胞の新陳代謝を促す効果があると言われています。

またO脚の場合は、膝の内側の関節面に荷重が集中して軟骨がすり減ってきます。荷重を分散して内側の負担を軽減するために、足底に外側の高い足底板を利用すると疼痛の軽減が得られます。膝の痛みのために歩行が困難になってきた重症例の場合は、骨切り術や人工関節などの手術を考慮することになります。

日常よく見かける疾患ですが、(偽)痛風・関節リウマチ・大腿骨内頸骨壊死(えし)など似たような他の疾患もありますので素人判断はときに危険です。膝に痛みをかんじたらまず受診してください。



診療疾患の概要 2.関節リウマチ
2013年6月25日

全ての年齢層でみられる全身性の関節痛

日常生活でも頻繁に耳にする言葉"リウマチ"。一般には関節の痛みの総称として使用されますが、医学的には関節滑膜(関節液を産生する関節内の袋)の炎症を主体とした関節の破壊や変形をもたらす全身性の進行性疾患と定義されます。長らく「慢性関節リウマチ」と呼ばれていましたが、2002年に「関節リウマチ」(RheumatoidArthriting以降RAと略す)と改称されました。女性に多く、40歳代後半が発症のピークですが、全ての年齢層にみられます。

近年では発症早期に骨破壊が進行することが明らかになり、関節が破壊される前の発症早期に協力な薬剤を使用すべきだとの考えが主流となっています。今回は進歩の著しい治療法について説明します。

新たな治療指針

薬物療法に関しては、従来は非ステロイド系消炎鎮痛病薬とステロイドが主に使用されましたが、関節破壊進行の防止はできませんでした。それに変わる形で、RAの免疫異常を調整することにより進行を抑制する抗リウマチ薬が数多く開発され、使用されています。

一方、白血病治療薬として開発されたメトトレキサートの少量使用が、継続性や安全性などのあらゆる点で優れていることが分かり、現在では第一選択薬とされています。

トピックスとしてはRAでは関節破壊に中心的な役割を果たすサイトカインを抑制する生物学的製剤(TNF-α阻害療法薬など)の開発、試験、実施が現在のところ進んでいます。感染症といった副作用や適応患者の識別といったハードルがあって、慎重な運用が必要とされるものの、顕著な骨破壊抑制効果や速やかな身体機能改善効果があるために、RA患者にとって希望がもてるものになっています。不幸にも関節破壊が進めば手術を受ける場合もありますが、より機能的で寿命の長い人工関節の開発、手術法の改善といった努力の継続されていることはいうまでもありません。

いずれにしても、早期診断、早期治療が最重要事項であることには間違いありません。生物学的製剤の適応の有無の診断を受け、場合によっては専門病院への紹介などを受けることをお勧めします。



診療疾患の概要 3.痛風
2013年6月25日

母趾つけねの腫脹・疼痛

ある日突然、片側の足の親指のつけねが赤く腫れて、熱感と激痛がでて、痛みは24時間以内に最高になり、歩けないほどになります。これが典型的な痛風発作の関節炎です。痛風は昔は王様の病気ともいわれていましたが、最近では、アルコール摂取や食生活の変化で頻度は増加しています。

病態と診断

何らかの原因で、体内で尿酸が過剰に生産されたり、尿中への尿酸の排泄が低下したりすると血液中の尿酸濃度が高まり、高尿酸血症となります。

痛風は高尿酸血症の結果、尿酸ナトリウムの結晶が関節に沈着して起こる発作性の関節炎です。好発年齢は30~50代の男性で、発作のおこる部位は母趾つけねの関節が一番多く、そのほかには、足関節やアキレス腱、膝関節などがあります。

特徴的な急性発作性関節炎と、血液検査で高尿酸血症があれば、診断がつきますが、発作時は一時的に血液中の尿酸値が低くなることもありますので注意が必要です。

治療

痛風発作時には、まず消炎鎮痛剤で痛みを抑えます。ステロイド剤の内服や注射も、激しい痛みには必要です。

コルヒチンという薬が発作の前兆期に限り、使われることもあります。

高尿酸血症の治療として、食事療法など生活習慣の改善をしても尿酸値が高い場合は、薬による治療を行います。血液中の尿酸値を下げる薬には、尿酸の尿中への排泄促進剤と体内での尿酸の産生を抑える薬の2種類があります。尿路結石を予防するため尿をアルカリ性にする薬を一緒に内服することもあります。

痛風は、「風が患部に当たるだけでもつらい病気である」ことから名前がついたとも言われる病気ですが、本当に恐ろしいのは発作のもとになる高尿酸血症です。この高尿酸血症に気づかず治療をしないでいると痛風結節、尿路結石、腎障害、動脈硬化症、さらには心筋梗塞や脳梗塞までもひきおこされます。このような重大な症状が出ないうちに、早急に受診することをお勧めします。




診療疾患の概要 4.むちうち症
2013年6月25日

油断禁物 -他人事ではない 「首の外傷」-

我が香川県では、全人口の66%の人が運転免許を持っており、日本一狭い県土に多くの自動車がひしめいています。最終章はちょっとした不注意や油断で誰もが経験し得る「むちうち症」についてお話します。

むちうち症とは

基本的には首のねんざであり、外力によって発症する頚部組織の損傷のことです。つまり、外部から強い力が加わり、通常の可動範囲を超えたために頚部や周辺の関節、筋肉、靭帯などが断裂、頚部脊柱管・交感神経などが損傷することを言います。後方からタックルされたような急激な力が首にかかると、頭(5kg)は後方に残ってのけぞった状態(過伸展)になり反動と頚部諸筋の反射性伸縮によって前方へ強く屈曲(過屈曲)します。自動車などの正面・側面衝突事故はもちろん、スポーツによっても起こります。

症状

主に首の骨や筋肉を中心に症状がでます。頚後部痛や頚部の筋肉・胸鎖乳突筋の痛みのためのけいれん、頚椎の運動制限などがあげられますが、脊柱管や交感神経幹に外傷が及べば、四肢の知覚運動障害や吐き気、耳鳴りやめまいなどのいわゆる『バレー・ルー症状』を合併することもあります。

治療と予後

合併症がなければ保存的療法が原則です。約3週間程度、頚部安静のために固定用カラーの装着や薬物療法などで治療し、その後、頚椎の運動訓練、頚部緒筋のリハビリテーションを行います。しかし、中高年での発症は、頚椎・関節など退行性変化により頚椎症、頚椎後縦靭帯骨化症を合併し、手術が必要になることがあります。神経根症、頚髄症や更年期障害がある場合は長期入院治療の可能性もありますので、早い次期に整形外科専門医で診断・治療を行ってください。



診療疾患の概要 5.疼痛治療の概念の変化
2013年6月25日

侵害受容性疼痛 (急性疼痛で原因がはっきりしているもの)
神経障害性疼痛 (疼痛で原因が必ずしもはっきりしないもの)
混合性疼痛  (上記の混合性のもの)
心因性疼痛






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